佐々木朗希 球速を上げたロブ・ヒルって何者?復活の裏に驚愕の事実

日本時間10月5日、ドジャースが地区シリーズ初戦を5対3で逆転勝ちしました。

スポンサーリンク

大谷翔平選手が先発として好投したことに加え、試合を締めくくったのは大船渡出身の右腕・佐々木朗希投手でした。

9回に登板した佐々木は、先頭打者を三振に仕留めるなど圧巻のピッチングで1回無失点。

メジャーで自身初となるセーブを記録しました。

SNS上では「完全無欠のクローザーだ」「蘇ってるな」「これぞ令和の怪物」と絶賛の声が相次ぎ、トレンド入りを果たしました。

ファンの間では「優勝の鍵は佐々木にある」といった声も多く、チームのポストシーズン突破に向けて期待が高まっています。

しかし、その復活劇の裏には“ある人物”の存在がありました。佐々木の球速低下を救い、再び100マイル(約161km/h)を連発させるまでに導いたキーマン──それが、ドジャースのピッチング・ディレクターであるロブ・ヒル氏です。


目次

佐々木朗希 球速低下という長年の課題

佐々木朗希といえば、プロ入り当初から「令和の怪物」として注目されてきた存在です。

しかし、ロッテ時代から課題として抱えていたのが“球速低下”でした。平均球速が落ちた原因は、フォームの微妙なズレや右肩の負担、さらにはメンタル面の影響など、さまざまな要因が絡んでいたといわれています。

メジャー移籍を決めた昨オフの交渉では、佐々木が各球団に「なぜ自分の球速が落ちたのか、その理由と解決策を提示してほしい」と“宿題”を出したことが話題になりました。それほどまでに、球速低下は彼にとって深刻なテーマだったのです。

ドジャース加入後も、その課題は続きました。メジャー1年目のシーズンでは、登板ごとに球速が安定せず、右肩インピンジメント症候群を発症。

5月13日から負傷者リスト入りとなり、チームを離脱します。デーブ・ロバーツ監督はその頃、「ロウキがメジャーに戻るためには、球速を上げる必要がある」と語り、復帰へのハードルの高さを指摘していました。


9月のリハビリ登板で“突然”復活

スポンサーリンク

そんな佐々木の球速が劇的に復活したのは、9月9日に行われたマイナーでのリハビリ登板でした。

ドジャース傘下のAAA級オクラホマシティーでサクラメント戦に登板し、5回途中3安打3失点ながら8三振を奪取。初回から100マイル超えのストレートを連発し、観客も報道陣も驚きを隠せませんでした。

なぜ、突然これほどの球速が戻ったのか?
その理由を問われたロバーツ監督は、次のように答えています。

「ロウキは、自分自身で感覚を取り戻したんだと思う。ただ、アリゾナでロブ・ヒルと一緒に非常にいいセッションを行えたことが、球速アップにつながったのは確かだ。」

この“ロブ・ヒルとのセッション”こそが、佐々木復活のカギでした。ドジャースがアリゾナ州グレンデールに新設した最新のパフォーマンス研究施設で行われたトレーニングで、佐々木は自分の感覚を取り戻すきっかけを掴んだのです。


ロブ・ヒルとは何者か

スポンサーリンク

ロブ・ヒル氏は、ドジャースのピッチング・ディレクターという肩書を持つ人物です。

アメリカ野球界では知る人ぞ知る「データと科学で投手を進化させる」エリートコーチであり、あのクレイトン・カーショーからも厚い信頼を寄せられています。

もともとヒル氏は、学生時代に投手としてプレーしていましたが、ケガをきっかけに現役を断念。

その後、アメリカの先進的な野球トレーニング施設「ドライブライン・ベースボール」に参加し、ピッチング技術の科学的解析にのめり込みました。

ドライブラインは、データ分析とバイオメカニクスを融合させた革新的なトレーニングで知られており、そこからメジャーのコーチとして引き抜かれる人材が続出しています。

ヒル氏もその流れの中で、2019年に24歳という若さでドジャース入りを果たしました。

彼が得意とするのは“ピッチデザイン”と呼ばれる分野。ハイスピードカメラやトラッキングデータを駆使して投手のリリースポイントやボール回転数、軌道を解析し、理想的な投球フォームを設計するのです。その能力を評価したカーショーは、現役最後の年まで彼の指導を受けていたといいます。


コミュニケーション能力も超一流

ロブ・ヒルがただの“データオタク”で終わらない理由は、彼の卓越したコミュニケーション力にあります。

ヒル氏は、カリフォルニア州のウエストモント・カレッジで「コミュニケーション学」を専攻。

指導において、どんなに正確なデータを持っていても、それを相手に伝えられなければ意味がないと考えています。

彼は大学時代に「人にどう伝えるか」「どう理解してもらうか」を徹底的に学び、それをコーチングの現場で実践しているのです。

インタビューでヒル氏は次のように語っています。

「私は指導を始める前に、選手本人に“どんなふうに話してほしいか”“どういうトーンで指導してほしいか”を必ず聞く。厳しくしてほしいのか、優しくしてほしいのか、細かく説明してほしいのか。それを理解したうえで指導法を変える。」

つまり、ヒル氏は選手一人ひとりに合わせて自分の指導スタイルを変えるのです。この柔軟さが、多くのスター投手から信頼される理由といえるでしょう。


佐々木朗希との相性

佐々木朗希は、ロッテ時代から「マイペース」「自分の世界を持っている」と言われるタイプです。ドジャース移籍後も、監督やコーチ陣とのコミュニケーション不足がたびたび指摘されていました。

右肩に違和感を覚えながらも首脳陣に報告せず登板を続けたことがあり、ロバーツ監督も「3人の日本人選手の中で一番話しづらいのは佐々木」と語っていたほどです。

そんな彼に対し、ヒル氏は言葉の壁をものともせず、感覚と言葉を融合させた独自のアプローチで信頼関係を築きました。データを見せるだけでなく、映像と体感を使いながら、佐々木が自分の感覚で「これだ」と納得できるまで付き合ったといいます。

さらにヒル氏は、ドライブライン時代に日本ハムの投手陣を指導した経験があり、日本人投手への理解も深い人物です。通訳を交えながらも、投手心理やフォームの微妙な違いに寄り添うスタイルが、佐々木の復活を後押ししました。


驚愕の事実 ― 復活は“データと感覚”の融合

ロブ・ヒルと佐々木のトレーニングでは、単なる球速アップではなく「自分本来の投球感覚を取り戻す」ことに重点が置かれたといいます。最新のトラッキングデータでフォームを解析しつつ、佐々木本人の“感覚のズレ”を丁寧に修正。つまり、「科学と感性の融合」によって、佐々木朗希は再び怪物として甦ったのです。

ヒル氏は単にデータを提示するだけでなく、「数字の裏にある投手の感情」を読み取る稀有なコーチ。その存在がなければ、佐々木の球速は戻らなかったかもしれません。


今後の展望 ― “完全復活”への道

復活した佐々木朗希は、ドジャースにとってもポストシーズン最大の切り札となっています。100マイルを超えるストレートに加え、スプリットの切れ味も戻りつつあり、すでにクローザーとしての地位を確立し始めています。

ただし、ロバーツ監督は慎重な姿勢を崩していません。「彼はまだ若い。今は無理をさせず、長期的なキャリアを見据えて育てる段階だ」とコメント。将来的には再び先発ローテーションに戻る可能性もあると見られています。

ファンの間では「大谷とのW先発」「カーショーの後継者」といった声も上がっており、期待は日に日に高まっています。


まとめ

佐々木朗希の復活劇の裏には、ロブ・ヒルという名コーチの存在がありました。
データ分析と感性、そして優れたコミュニケーション力を兼ね備えた指導者。そんな人物が、佐々木に“自分を取り戻すきっかけ”を与えたのです。

再び100マイルのストレートを投げ込むその姿は、単なる復活ではなく「進化」そのもの。
ロブ・ヒルという“裏の名将”との出会いが、令和の怪物・佐々木朗希の新たな伝説の始まりを告げています。

スポンサーリンク
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次