人気コーヒーチェーン「ドトールコーヒー」で、またしても“バイトテロ”が発生しました。
2025年10月7日、同社が公式サイトで謝罪文を掲載。アルバイト従業員による不適切なSNS投稿が発覚したのです。
今回問題となったのは、非公開アプリ「BeReal(ビーリアル)」に投稿された1枚の写真。
そこには、ドトール従業員と思われる人物がプラスチック製のソフトクリームサンプルを股間に押しつけ、ふざけた様子を見せていました。
画像はBeReal内の限定共有範囲から流出し、SNS上で一気に拡散。「またバイトテロか」「企業の信用を失う行為」と批判が殺到しています。
ドトール公式が謝罪「多くの方にご迷惑をおかけしました」
ドトールコーヒーは7日、公式サイトで以下のように謝罪文を発表しました。
「当社アルバイト従業員が個人で利用しているSNSにおいて、不適切な投稿が行われていることが判明いたしました。当該投稿内容は社会的に不適切であり、多くの方々にご不快な思いとご迷惑をお掛けしましたこと、心よりお詫び申し上げます」
続けて、「今回の件を重大に受け止め、管理体制の見直しや社内教育の徹底を直ちに実行する」としています。
企業としての迅速な対応を見せた一方で、SNSでは「またドトールか」「教育しても防げない」といった厳しい声も目立ちました。
不適切投稿はいつ起きた?発覚から処分までの経緯
ドトールの発表によると、不適切な投稿が発覚したのは9月29日。
社内調査が即日開始され、翌日には当該店舗および対象者が特定されています。
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9月29日: SNS上で問題の投稿が拡散され、社内調査を開始
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9月30日: 店舗および従業員を特定
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10月1〜2日: 本人への事情聴取を実施
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10月3日: 雇用契約・社内規定に基づき懲戒処分を決定
発覚からわずか数日で処分に至ったというスピード対応は評価されていますが、拡散スピードはそれ以上に速く、画像は今も一部SNS上で拡散されています。
問題の写真は「BeReal」で撮影?非公開アプリから流出した経緯
今回の“バイトテロ”がこれまでと異なるのは、投稿元が非公開型SNS「BeReal」だった点です。
BeRealは、1日1回だけ「今この瞬間」を投稿できるフランス発のアプリ。
友達限定で共有できるため、「身内だけが見るもの」という意識から、油断して不適切な投稿をしてしまうケースも増えています。
しかし、ドトールの従業員が投稿した画像は、非公開グループ内の誰かがスクリーンショットを撮り、他SNS(XやInstagram)へ転載したことで拡散。
本人としては「限られた範囲の投稿だった」という意識だった可能性がありますが、ネット上では「SNSに完全な非公開は存在しない」との指摘が相次いでいます。
犯人(投稿者)は誰?名前や店舗は非公表
現在のところ、ドトール側はアルバイト従業員の氏名や勤務店舗を公表していません。
プライバシー保護や法的リスクを考慮したものと思われます。
SNS上では「都内の店舗では」「制服が〇〇っぽい」といった憶測も広がっていますが、確定的な情報はなく、ドトールも「事実と異なる情報が拡散している」と警告しています。
実際、同社は「警察とも相談している」と明かしており、虚偽情報の拡散や個人特定を試みる行為には法的措置を検討しているとのことです。
SNSでは「なぜ繰り返す?」「企業の信頼を壊す行為」と批判殺到
今回の事件を受けて、X(旧Twitter)では「#ドトール」「#バイトテロ」がトレンド入り。
ユーザーからは次のようなコメントが相次ぎました。
「また飲食店のバイトテロか。何度見ても学ばない」
「BeRealでも油断大敵。ネットに上げた時点でリスクになる」
「ドトール好きだったのに残念」
「企業の教育より、個人の倫理意識が問題」
近年、SNSが日常生活に深く入り込む中で、身内ノリの軽率な投稿が“炎上”につながる事例が後を絶ちません。
企業にとってはブランドイメージの低下、顧客離れ、株価への影響など、深刻なダメージとなります。
バイトテロで賠償金は発生するのか?
過去の類似事件では、バイトテロを起こした従業員が高額の損害賠償を請求されたケースも存在します。
たとえば、
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すき家:冷蔵庫に入って撮影したアルバイトが500万円超の賠償請求
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ピザハット:厨房で不適切動画投稿 → 数百万円の損害賠償
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セブンイレブン:商品の不適切扱い動画 → 会社側が刑事告訴を検討
ドトールの場合も、店舗の営業停止やブランドイメージの毀損が確認されれば、損害賠償請求の可能性は十分にあります。
特に今回は、非公開アプリとはいえ「従業員による業務中の不適切行為」であり、企業イメージに多大な悪影響を及ぼしています。
そのため、懲戒処分に加えて、損害賠償・慰謝料の支払い命令が下る可能性もあるでしょう。
ドトールが取った再発防止策とは?
公式発表によると、ドトールは今回の事件を受けて以下のような再発防止策を実施するとしています。
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従業員教育の再徹底(SNSリテラシー研修の強化)
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管理者による日常的な業務監督体制の見直し
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社内ルール・契約書の改訂(SNS投稿禁止項目の強化)
同社は「再発防止に全力で取り組む」と明言していますが、SNS時代における“バイトのモラル”問題は根深く、企業だけでは完全に防ぐのは難しいのが現状です。
ネットの声「BeRealは非公開でも危険」「若者文化の危うさ」
今回の事件が注目を集めたもう一つの理由は、「BeReal」というアプリの存在。
X上では、次のようなコメントが多数寄せられています。
「BeRealって非公開のはずじゃなかった?」
「結局、友達がスクショしたら意味ない」
「“身内だけ”が通用しない時代。怖いね」
「Z世代のSNS感覚が企業トラブルにつながってる」
つまり、“非公開”という安心感が油断を生み、結果的に大炎上を招いた構図です。
SNSを使う限り、投稿がどこかで流出するリスクはゼロではありません。
まとめ:ドトールバイトテロ事件は「身内ノリの恐ろしさ」を象徴
今回のドトールバイトテロ事件は、
「SNSでの軽率な投稿がどれほどの損害を生むか」を改めて示した出来事でした。
BeRealというクローズドなアプリを利用していたことから、従業員本人も「大ごとになるとは思わなかった」のかもしれません。
しかし、一度ネットに投稿された情報は消えることなく、誰かのスクリーンショットで一瞬にして世界中へ広がります。
ドトールは早期対応と謝罪を行いましたが、企業の信頼回復には時間がかかるでしょう。
同時に、SNS利用者一人ひとりが「非公開でもネットは公共の場」という意識を持つことが、今後のトラブル防止につながります。
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