重岡銀次朗 現在の容態は植物状態 原因や病名は何? 回復はいつなの

プロボクシング界で将来を嘱望されていた前IBF世界ミニマム級王者・重岡銀次朗(25歳、ワタナベジム所属)が、2025年5月24日に行われた世界戦の直後に急性右硬膜下血腫を発症し、緊急開頭手術を受けました。

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一時は集中治療室(ICU)で命の危険と隣り合わせの状態が続きましたが、現在は生命の危機は脱したものの、意識が戻らない「植物状態」に近い状況が続いています。

この記事では、重岡銀次朗選手の現在の容態、試合から搬送に至るまでの経緯、病名・原因、そして回復の見通しについて、わかっている情報を整理してお伝えします。


目次

重岡銀次朗が試合直後に異変、そして緊急搬送

2025年5月24日、大阪市住之江区のインテックス大阪で行われたIBF世界ミニマム級タイトルマッチ。

銀次朗選手は、昨年ベルトを奪われたフィリピンのペドロ・タドゥランとの10か月ぶりのダイレクトリマッチに挑みました。

前回は激しい打ち合いの末、右眼窩底骨折を負って敗れた苦い経験があり、今回は序盤からステップワークと出入りの速いボクシングを展開。序盤はポイントを稼ぐ戦術で優位に立つ場面も見られました。

しかし中盤以降、タドゥラン選手のプレッシャーが増し、6ラウンドには左ストレートを浴びてバランスを崩す場面も。最終的には1-2の判定負け。

試合終了時点では、動きや受け答えに大きな異常は見られませんでした。

ところが、試合後のリング上で様子が一変します。

判定結果を聞いた後、銀次朗選手は不自然に舌を出し、こめかみを押さえる仕草を繰り返しました。コーナーに戻ると目を閉じ、呼びかけにも反応が鈍くなっていきます。

兄であり元WBC世界ミニマム級王者の優大選手が必死に声をかけるも、返答はありませんでした。

その後、リングドクターが駆け付けて瞳孔反応を確認しましたが、すでに意識はほぼ失われていたといいます。担架で医務室へ運ばれ、そのまま救急搬送されました。


重岡銀次朗の病名は急性硬膜下血腫?

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診断結果は「急性右硬膜下血腫」なんだそうです。

これは脳の外側を覆う硬膜と脳との間に血が溜まる状態で、頭部への衝撃によって脳の血管が損傷し、急激に血腫が形成されることで脳を圧迫し、生命に危険が及びます。

ボクシングのように繰り返し打撃を受ける競技ではリスクが高く、発症からの対応が遅れると致命的な結果を招きます。銀次朗選手の場合、異変から短時間で救急搬送され、即座に開頭手術が行われたことが、命がつながった大きな要因といえるでしょう。


手術後も意識戻らず、ICUで経過観察

搬送先の大阪市内の病院で、血腫を除去するための緊急開頭手術が行われました。
しかし術後も意識は戻らず、医師の判断で麻酔により眠らせた状態で集中治療室(ICU)にて経過観察が続きました。

日本ボクシングコミッション(JBC)の安河内剛本部事務局長によれば、手術後の経過は「一週間が山場」とされ、家族や関係者は奇跡を信じて見守っていました。SNS上では「頑張れ!」「奇跡を信じています」といった応援メッセージが全国から寄せられました。


現在の容態は「植物状態」に近い

6月下旬、銀次朗選手はICUから一般病棟に移りました。これは生命の危険は脱したことを意味しますが、残念ながら意識は依然として戻っていません。
JBCの安河内事務局長は「生命の危険という部分に関しては峠を越した」と述べつつも、今後の回復には長い時間とリハビリが必要であることを示唆しています。

その後、7月には故郷の熊本県内の病院に転院。家族のそばで治療を続けていますが、現状は「植物状態」に近いとされ、日常的な意思疎通は困難なままです。


原因は特定されず

今回の急性硬膜下血腫の直接的な原因については、公式には特定されていません。

試合中の特定のパンチによるダメージなのか、試合全体を通じた蓄積的な脳への衝撃によるものなのかは判断が難しいところです。

前回対戦時に右眼窩底骨折を負っていたことや、これまでの試合でのダメージの蓄積が関係している可能性も否定できません。


選手生活の終わりとこれから

JBCの規定により、開頭手術を受けた選手は健康管理上、今後のボクシング活動を続けることができません。つまり銀次朗選手は、25歳という若さで現役引退を余儀なくされます。

本人にとってはもちろん、応援してきたファンや家族にとっても非常に辛い現実です。しかし、今はまず命と健康の回復が最優先。兄・優大選手をはじめ家族は、日々のケアとリハビリに希望を託しています。


回復の可能性とリハビリ

急性硬膜下血腫から意識が戻らない場合、回復には長い時間を要します。
一部のケースでは、数か月〜数年後に意識が戻る例もありますが、その後も運動機能や言語能力のリハビリが必要です。特にスポーツ選手のように高い身体能力を発揮していた人でも、完全な復帰は難しい場合が多いとされます。

医学的には、早期のリハビリ開始と周囲の継続的なサポートが、回復の可能性を高める重要な要因とされています。


ファンとボクシング界の声

今回の事故を受けて、国内外のボクシング界からは心配と激励の声が相次ぎました。
SNSでは「銀次朗選手の笑顔をもう一度見たい」「どんな形でも生きていてくれればいい」といったメッセージが拡散され、募金や支援の動きも出ています。

また、一部の関係者からは、ボクシングにおける選手の安全管理や試合後の経過観察体制の強化を求める声も上がっています。リング上の勝敗以上に、選手の命と健康を守る仕組みの重要性が改めて浮き彫りになった形です。


まとめ

  • 5月24日:世界戦後に急性右硬膜下血腫を発症し緊急手術

  • 6月下旬:生命の危険は脱したが意識は戻らず

  • 7月:熊本県内の病院へ転院し治療継続

  • 原因は特定されず、選手生活は事実上引退

  • 回復には長期的なリハビリと周囲の支えが不可欠

銀次朗選手は、25歳という若さで過酷な現実と向き合わざるを得なくなりました。しかし、彼がこれまで見せてきた闘志と粘り強さは、多くの人の心に刻まれています。
今はただ、彼が再び笑顔を見せられる日が来ることを信じて、回復を祈りたいと思います。

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