2025年8月、大阪・関西万博の会場で発覚した大量万引き事件と、新幹線不正乗車事件が大きな波紋を広げています。
逮捕・送検されたのは、いずれも20代前半の男性5人。
彼らは鉄道ファン仲間として行動を共にし、「大宮赤ラン軍団」と呼ばれていたといいます。
ここでは、この“赤ラン軍団”のメンバーや犯行内容、そして表面化していないとされる余罪について詳しく整理します。
大宮赤ラン軍団のメンバー一覧
報道や関係者証言によれば、今回事件に関与したとされるのは次の5人です。
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荒牧賢人 容疑者(21)
東京都在住・無職。大阪万博会場での万引き事件で逮捕され、後に新幹線不正乗車にも関与した疑い。黒いミャクミャクぬいぐるみや扇子などを盗んだとされています。 -
名取利恭 容疑者(21)
大学生。荒牧容疑者と共に、約7万4000円相当のグッズを万博会場で万引きした疑い。撮り鉄仲間としても知られていた人物。 -
平原雄大 被告(20)
既に別の万引き事件で逮捕・起訴されている。新幹線不正乗車や他の余罪にも関与していたとみられています。 -
木村彩人 被告(22)
万博会場での窃盗事件で逮捕歴あり。他メンバーとともに、東京駅から新神戸駅まで入場券のみで乗車していた疑い。 -
瀬間陽人 容疑者(21)
万博関連の万引き事件で逮捕。鉄道ファンで、過去にも複数回、不正乗車を繰り返していたとみられます。 - 野晶博 容疑者(20)



犯行の概要
1. 万博会場での万引き
彼らがまず注目を集めたのは、大阪・関西万博の会場で発生した窃盗事件です。
荒牧容疑者と名取容疑者は、会場内で扇子やぬいぐるみなど計9点、約7万4000円相当を盗んだ疑いを持たれています。
この事件は、既に同様の手口で逮捕されていた平原被告、木村被告、瀬間容疑者の事件と関連しているとされ、グループ的な犯行だった可能性が高いとみられています。
2. 新幹線の不正乗車
万博での窃盗だけでなく、彼らは新幹線を利用した不正乗車も繰り返していたとされます。具体的には、東京駅から新神戸駅まで、通常なら数万円かかる区間を入場券のみで乗車していたといいます。
この方法は、改札機のセンサーを突破するか、駅員の目をすり抜ける必要があり、鉄道会社にとっても深刻な被害を与える行為です。
「赤ラン軍団」という呼び名の由来
グループを知る人物によると、この6人は埼玉県の大宮駅などで頻繁に不正乗車を行っており、その際に改札機が赤く点滅することから**「赤ラン(赤ランプ)軍団」**と呼ばれていたとのことです。
「改札を無理やり通ろうとする時に赤ランプが点滅して迷惑になっていた。捕まった経験を“武勇伝”のように話していた」(知人談)
つまり彼らにとっては、逮捕や注意を受けることすら“鉄道遊び”の延長のような感覚だった可能性があります。
余罪の可能性
今回明らかになっているのは万博での万引きと新幹線不正乗車ですが、関係者によれば、これ以外にも複数の余罪が疑われています。
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地方路線での無賃乗車
大宮駅以外にも、首都圏や関西の複数の駅で不正乗車を繰り返していたとの証言があります。 -
鉄道イベント会場での窃盗
鉄道グッズ販売イベントや模型市などでも、展示品や小物を盗んだ疑いがあるとの情報。 -
鉄道会社設備への迷惑行為
駅構内での撮影マナー違反や、立入禁止エリアへの侵入といった迷惑行為が報告されています。
警察はこれらの点についても捜査を進めており、今後さらに逮捕者や立件が増える可能性があります。
社会への影響と問題点
今回の事件は、単なる万引きや無賃乗車にとどまらず、鉄道ファンの一部が社会的にどのように見られてしまうかという点でも問題視されています。
大半の鉄道ファンはルールを守って楽しんでいますが、このような一部の過激な行為が報道されることで、コミュニティ全体への偏見や風評被害が広がる恐れがあります。
さらに、新幹線の不正乗車は運賃収入の損失だけでなく、セキュリティや安全面でも深刻なリスクを伴います。
改札突破などの行為は、緊急時の避難経路確保や人員配置にも影響を及ぼしかねません。
今後の見通し
警察は引き続き、大宮赤ラン軍団の過去の行動や交友関係を洗い出しており、特に鉄道利用履歴や防犯カメラ映像の解析が進められています。
鉄道会社側も、今回の事件を受けて改札機のセンサー強化や駅員配置の見直しを検討する可能性があります。
もし余罪が次々と立証されれば、6人全員が長期にわたって刑事処分を受けることも十分考えられます。
まとめ
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「大宮赤ラン軍団」は、20代前半の男性6人組で、鉄道ファン仲間。
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大阪・関西万博での大量万引き、新幹線の不正乗車などで逮捕。
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改札突破時に赤ランプが点滅することから「赤ラン軍団」と呼ばれていた。
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無賃乗車や万引き以外にも、複数の余罪が疑われている。
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今後の捜査で、さらに事件の全貌が明らかになる可能性が高い。
今回の事件は、単なる窃盗や不正乗車では済まされない、計画性と悪質性を伴ったグループ犯行です。今後の捜査の進展と司法判断に注目が集まります。
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